仕事を終え家に帰ると、隣の家に防護ネットが張られていた。
私、「お隣さん工事でもするの?」
妻、「外壁塗装をするって、お菓子を持って挨拶に来た」
食事を終えると、珍しく妻が珈琲を煎れてくれた。
私、「君は飲まないの?」
妻、「私は飲まない、歯磨きをしたから」
煎れてくれた珈琲を飲んでいると、私の目の前にお隣さんから頂いたお菓子が出された。
私、「封を開けちゃって良いの?」
妻、「良いわよ」
封を開けると中に入っていたのは、妻も好きな焼き菓子。
私、「食べて良いの?」
妻、「良いわよ」
お隣さんから頂いた焼き菓子を一口食べると
妻、「大丈夫?」
私、「大丈夫って、何だよ!」
妻、「食べれそう?」
私、「君も食べてみなよ」
妻、「私は良い、歯磨きしたから」
翌朝
出勤のために朝食を取っていると、またもや珍しく珈琲が出された。
私、「君は飲まないの?」
妻、「私は飲まない」
私、「歯磨きは、まだだろ?」
妻、「歯磨きはまだだけど、飲まない」
出された珈琲を飲んでいると、目の前にお隣さんから頂いた焼き菓子が出された。
私、「君も食べなよ」
妻、「私はいらない」
私、「どうして?」
妻、「別に理由はない」

学校へ行くために娘が部屋から出て来ると、お隣さんから頂いた焼き菓子に手を出した、すると、
妻、「Aちゃん(娘のこと)は食べちゃダメよ」
娘、「どうして?パパだって食べてるじゃん」
妻、「パパは良いの」
どうして、僕は食べて良くて、娘は食べちゃダメなのだろう?

学校へ行く娘に、妻はお小遣いを渡した。
私、「行って来るよ」
妻、「いってらっしゃい」
私、「僕にはお小遣いはないの?」
妻、「貴方は焼き菓子を食べたでしょ」

妻は潔癖なところがあるため、自分や娘には頂き物を食べさせない。
お隣さんから頂いたものを捨てるわけにはいかないため、私に食べさせる。
約1ヶ月後、仕事から帰った私は、「お隣さん終わったんだね」
妻、「お菓子を持って挨拶に来たわよ」
助成金で安くなるからか、外壁塗装をする家が多いため、お菓子を頂くことも多い。

外壁塗装 北区